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2023年1月10日

第259号

新年、明けましておめでとうございます。今年、最初の海産研e-mail通信をお送りします。さて、4月から始まる2023年度は、5年ごとに改定される海洋基本計画(第4期)がスタートする節目の年となります。産学官の連携のもと、海洋産業の一層の発展を期待するとともに、弊会も各界の橋渡しに尽力してまいりたいと存じます。本年もよろしくお願いいたします。


=======  目  次  ======= 

《一般情報》
1.12/23、総合海洋政策本部会合(第19回)開催
2.12/26、EEZでの洋上風力発電の国際法上の諸課題に関する検討会開催
3.再エネ海域利用法促進区域(4区域)で洋上風力発電事業者の公募を開始
4.12/22、能代港洋上風力発電所、FIT制度に基づく商業運転を開始
5.大成建設、浮体式洋上風力基礎で海外企業とMOUを締結
6.三菱商事、オランダでの洋上風力発電所の事業権獲得
7.10/5(木)~7(土)神戸で「Techno-Ocean 2023」開催、展示会出展者を募集中
8.DEME、米国東海岸沖の洋上風発ファームの送電ケーブルの敷設作業を受注
9.ノルウェー造船大手、ゼロエミッション洋上風力発電支援船の開発に着手

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《一般情報》

1.12/23、総合海洋政策本部会合(第19回)開催

 12月23日、総理大臣官邸で第19回総合海洋政策本部会合が開催された。会合では、次期(第4期)海洋基本計画策定に向けて基本的な考え方が示された、総合海洋政策本部参与会議意見書について報告があり、総合海洋政策本部参与会議の田中座長((独法)国際協力機構理事長)から総合海洋政策本部長である岸田内閣総理大臣へ同意見書が手交された。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/dai19/19gijisidai.html


2.12/26、EEZでの洋上風力発電の国際法上の諸課題に関する検討会開催

 12月26日、「排他的経済水域(EEZ)における洋上風力発電の実施に係る国際法上の諸課題に関する検討会」(第4回)が開催された。同検討会(座長:來生新、神奈川大学海とみなと研究所上席研究員、横浜国立大学名誉教授)は、洋上風力のEEZへの展開を可能とするための環境整備に対するニーズの高まりを受け、EEZにおける洋上風力発電の実施に関して、国連海洋法条約との整合性を中心に、国際法上の諸課題に関する検討を行っている。第1回検討会は10月に開催され、2023年1月頃に一定の取りまとめを行う予定としている。
https://www8.cao.go.jp/ocean/policies/energy/yojo_kentoukai.html


3.再エネ海域利用法促進区域(4区域)で洋上風力発電事業者の公募を開始

 経済産業省及び国土交通省は、再エネ海域利用法における海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域である、「秋田県八峰町及び能代市沖」、「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖」、「新潟県村上市及び胎内市沖」、「長崎県西海市江島沖」について、公募占用指針を定め、公示し、公募を開始することを12月28日に発表した。公募占用計画の受付締切は6月30日となっている。
https://www.meti.go.jp/press/2022/12/20221228001/20221228001.html


4.12/22、能代港洋上風力発電所、FIT制度に基づく商業運転を開始

 秋田洋上風力発電(株)は、能代港洋上風力発電所で、2022年12月22日に再生可能エネルギー固定価格買取制度(以下、「FIT制度」)に基づく商業運転を開始したことを発表した。秋田港洋上風力発電所については、現在試運転作業及び法定検査を進めており、間もなくFIT制度に基づく商業運転を開始する見込みとしている。
https://aow.co.jp/jp/eventa/item.cgi?pro&79


5.大成建設、浮体式洋上風力基礎で海外企業とMOUを締結

 大成建設(株)、Bouygues Travaux Publics社(本社:フランス)、Dr. Techn.Olav Olsen社(本社:ノルウェー)は、日本の洋上風力発電市場におけるOO-STAR浮体式基礎の開発を目的としたMOUを締結したことを、12月19日に発表した。OO-STARは、Dr. Techn. Olav Olsen社によって開発された「半潜水式風力発電機用コンクリート製基礎構造体」(特許取得済。現在はBouygues Travaux Publics社の傘下企業に特許を譲渡)である。大成建設は、大量生産時のヤード確保等に備え、既に室蘭市と浮体式洋上風力発電関連の技術開発に関する包括連携協定を締結している。
https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2022/221219_9177.html


6.三菱商事、オランダでの洋上風力発電所の事業権獲得

 12月16日、三菱商事(株)は同社子会社の Eneco社を通じ、Shell plcと共に、オランダ北西部沖合約50kmに位置するHollandse Kust West Site VI洋上風力発電所(発電容量76万kW)の事業権を獲得したことを発表した。同発電所は2026年に商業運転開始予定で、オランダ国内の電力需要の約3%を賄う規模とされている。実施予定の取組みとして、渡り鳥等の飛行ルートを考慮した風車レイアウト、海洋生態系への影響を最小化する風車土台の設計、生態系の多様性を促進するサンゴ礁の造成等があげられている。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2022/html/0000050395.html


7.10/5(木)~7(土)神戸で「Techno-Ocean 2023」開催、展示会出展者を募集中

 2023年10月5日(木)~7日(土)、神戸国際展示場2号館にて「Techno-Ocean 2023」(主催:テクノオーシャン・ネットワーク)が開催される。「Techno-Ocean」は「海に関わるすべての人をつなぐ」というコンセプトのもと、神戸で隔年開催されている国内唯一の海洋に関する分野横断型の国際コンベンションである。基調講演や「海のSDGs」をテーマにした産官学の第一人者たちによるパネルセッション、展示会、水中ロボット競技会等が同時開催される。海洋分野に関する製品や技術のプロモーション、ネットワーク構築、ビジネスマッチング、情報交換等の機会であるとしている。現在、展示会の出展者を募集している。出展申込等詳細はHPへ。
https://to2023.techno-ocean.com/


8.DEME、米国東海岸沖の洋上風発ファームの送電ケーブルの敷設作業を受注
 ベルギーに本拠を置く海洋土木大手DEMEグループは、1月4日付のニュースにて、同グループの系列会社であるDEME Offshore US社が、米国東海岸ロードアイランド沖に建設される洋上風力発電ファームEmpire Wind 1及び 2の全長350kmを超える送電ケーブルの輸送及び敷設工事を受注したと発表した。同プロジェクトは、Equinor社(ノルウェー)とbp社(英国)がジョイントベンチャーで設立したEmpire OffshoreWind社から発注されるもので、同社が開発を手掛けるEmpire Wind 1 及び 2の総発電容量は2GWを超え、ニューヨークの100万を超える家庭に電力を供給する。DEMEが所有する最先端のケーブル敷設船「Living Stone」を投入し、2023 年第1四半期には2隻目の敷設船「Viking Neptun」も加わる予定とのこと。

https://www.deme-group.com/news/deme-secures-inter-array-cable-transportation-and-installation-contract-empire-wind-1-and-2-us


Empire Wind 公式サイト
https://www.empirewind.com/


9.ノルウェー造船大手、ゼロエミッション洋上風力発電支援船の開発に着手

 ノルウェーに本拠を置く造船大手VARDグループは、2022年12月21日付のニュースにて、同グループ会社が手掛けるゼロエミッション船の開発プロジェクト「OceanCharger」に対し、ノルウェー政府より3,830万ノルウェークローネ(約5億円)の援助を受けると発表した。ノルウェーでは今後数年間で洋上風力発電施設の開発が急増すると見込まれており、相応の支援船が必要となる。同プロジェクトでは、船舶を風力発電施設の電力網に直接接続してバッテリーを充電させることでゼロエミッションの支援船運航の実現を目指し、2023年から3年間をかけて新技術の研究開発に着手するとのこと。

https://www.vard.com/articles/vard-and-partners-get-105-million-nok-for-green-research-and-innovation

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