2009年7月

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                2009年夏を迎えて ・・・・・・・・・・・・・・・・ MTS日本支部長 酒匂敏次
             第3回水中ロボットフェスティバル」(5/31、神戸)開催、MTS日本支部賞4
              今後のOCEANS国際会議の開催予定

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2009年夏を迎えて  

 

MTS日本支部長 酒匂敏次

 

OTC開催時のMTS Council Meetingの概要
    毎年5月にはMTSCouncil Meetingが米国テキサス州ヒューストンで開かれることが恒例になっている。これは同時期にOffshore Technology Conference (OTC) が同地で開催されることに由る。OTCについては後述することにして、まず今回のCouncil Meeting の主な内容についてみてみることにしよう。

  現在リーダーシップ不在の状況にある東カナダ支部にかわって、ニューファンドランドが新たに支部設置を求めてきている。中心になっているのはセントジョン記念大学のグループだが、大西洋岸大陸棚開発など、同地域における近年の活発な動きとも関係が深いようだ。

 これと関連して、MTSの国際性の確認をめぐる議論があった。行政府、立法府等とのより密接な協力あるいは貢献といった議論になると、ワシントンのことだけを想定してしまうことが当然のことのようになっていたが、今後は、学会の国際性をふまえた議論展開に意を用いるべきであるということで、日本支部としても大いに意を強くした。現在事務的なことでも、この問題が浮上してきており、早晩何らかの規約改定が必要になるのではと思っていたので、今後の推移に注目したい。

 MTSの新しいロゴ
 会のロゴを新しくすることについては、ここ数年来煮詰めてきた学会の将来戦略構想(ストラテジックプラン)とのセットという形で最終案が固まり、すでに必要な手続きが開始されている。大事なことなので徹底する必要があるというような議論があった。これについてはその後本部から関連機材が事務局宛送付されてきている。

 MTSの新しいロゴ
(注:
2009722日段階でwebsiteのヘッダーや壁紙等においては、これまでのロゴがそのまま使われている。
ちなみに、従来のロゴは本
Newsletterのヘッダー左部を参照)  

 

    財務については、今年のOTC の収支見通しが依然好調ということで、リーマンショックのような悲観的な話はまったく聞くことはなかった。MTSの財務にネガチブな影響が及ぶような状況ではないという印象で、海洋分野は相対的には安定している(?)ということを意味しているようにもとることができる

  会議の中で一番時間を割いたのが学生等への奨学金問題。次世代養成がOCEANS国際会議で大きくとりあげられたのはOCEANS05(ワシントンDC)の時で、まだ記憶に新しいのだが、その後も、事務局、役員会等々で、かなりのエネルギーを割いてこの問題に取り組んできている。MTSに限らずアメリカの学協会がこの問題に払っている努力の大きさには感心させられる。

 今年は春のブレーメン(OCEANS Europe)に続いて、秋には、ミシシッピーでのOCEANS’09OCEANS North AmericaOCEANS国際会議本体)が予定されている。4年前のハリケーン災害から立ち直ったメキシコ湾岸都市の現在を体験するよい機会になるだろう。

 ところで再来年の開催地はハワイ州ということが決まっているが、関係者から聴いたところでは、前回のホノルルではなくて、 ハワイ島での開催を想定して準備が始まっているということであった。OTEC研究開発、深層水利用事業等で先行している地域として知られているが、現在ではさらに新エネルギー研究開発や普及啓蒙等の分野でも活発な活動が展開されており、充実した会議になる可能性が大きいのではないかと期待したい。

OTCについて
  ところで
OTCについてであるが、会員諸氏のなかには、過去同会議に参加の経験をお持ちの方は数多いのではないかと推察する。周知のごとく同会議の主催権は12学協会が持っており、MTSもその一員であるが、ほかにIEEE, ASCEASME等々主要な工学系学協会がメンバーとなっている。会員数では前記学協会に及ばないものの地質、地球探査等の諸学協会がこれに加わる。

今年はちょうど40周年記念の年にあたるとかで(別掲記事参照)、記念イベント等も多数組まれていた。直前になってメキシコ、さらに北米等で発生拡大したインフルエンザの影響等のマイナス要因も複数あり、参加を見送った人も多数いたことと思われるが、会議後発表された速報を見ると、登録参加者67千人ということであり、ヒューストン最大、全米10位以内の規模という看板を下ろさずにすんだようである。

   最低登録料でも90ドルということを考えに入れると、この参加人数はOTCの人気の大きさを物語っているといえよう。展示会場には、2,500社・団体の小間(200余社がウェイテング・リスト)が並び、ブラジル、ドイツ等々数多くのナショナル・パビリオンが賑わっていた。ガスプロム、サウジアラムコなどの豪華なロビーも人目を引いていた。

    中国、韓国、南米、アフリカ諸国からの参加者の多さとその熱気が会議および展示を盛り上げていたが、フォーラム等のスピーカーに女性経営者・専門家が多かったのも、かつてのヒューストンとこの業界を多少知っている人間にとっては新しい発見であった。オイルピークなどと並んで地球温暖化やエコシステム・ベースド・マネージメントなどのテーマについての議論も盛んであったことも、OTCの関心の広がりを感じさせるものであった。 

会場で感じた最先端の技術分野はどこかという設問には、多様な答えが返ってきそうだが、私はDeep Sea Technology と Arctic Technologyという答えもありそうに感じた。

 OTC40周年関連記事

(World Oil Magazineから発行のOTC newsletter)

 

第3回水中ロボットフェスティバル:水中ロボフェス2009”

====5/31神戸で盛大に開催、MTS日本支部賞1-4位決定====

 

 第3回水中ロボットフェスティバル(水中ロボフェス2009)が、去る531日(日)11:0016:00、神戸市の海上自衛隊阪神基地隊屋内プールで約240人の来場者を集めて開催された。開催時期は新型インフルエンザの影響もあって、開催が危ぶまれたところもあったが、神戸市の安全宣言もあって、無事開催された。
  コンテストは、
AUV部門、フリースタイル部門、アクアロボット部門(工作したアクアバイオロボットによる競技)に分かれて行われた。
 そのほかに、水中ロボットの展示・デモンストレーション、水中ラジコン/有線式ロボットの体験操縦が実施された。さらに、水中ロボット工作教室も516日に大阪大学にて開催されたが、
対象は 高校・高等専門学校のグループで、その内容は、魚型ロボットの工作および制御プログラミング、自律制御によるライントラッキング競技などである。   
 
このイベントの主催者、後援/協賛、実行委員会メンバーは次のとおりである。  

<主催>水中ロボコン推進会議,Marine Technology SocietyMTS)日本支部,
    IEEE/OESOceanic Engineering Society)日本支部,(社)日本船舶海洋工学会

<後援/協賛>海上自衛隊阪神基地隊,文部科学省,兵庫県,神戸市,海中システム研究会,
東京大学生産技術研究所 海中工学国際研究センター,テクノオーシャン・ネットワーク

TON),NPO法人 日本ものづくり交流支援協会,(独)海洋研究発機構,
(財)エンジニアリング振興協会,エアロ・アクアバイオメカニズム研究会,

日本船舶海洋工学会海洋教育普及推進委員会

<実行委員会> 委員長 加藤直三(大阪大学教授)
        幹 事 有馬正和(大阪府立大学准教授)
        委 員 石井和男(九州工業大学准教授)
         〃  高田洋吾(大阪市立大学講師)
         〃  千賀英敬(大阪大学助教)

コンテストの結果は下表のとおりである。

競技部門

 

ロボット名称(所属)

フリースタイル部門
MTS日本支部賞

(エントリー:12台)

1

 イカロボット (大阪大学)

2

 FC robofish (大阪市立大学)

3

 PLATYPUS (大阪大学)

3

 およぎタイ (大阪市立大学)

アクアロボット部門
日本船舶海洋工学会賞

(エントリー:4チーム)

1

 奈良高専 Bチーム

AUV部門
IEEE/OES日本支部賞

(エントリー:5台)

1

 DaryaBird (九州工業大学)

2

 HALウラボ (東京大学)

3

 AquaBoxV (九州工業大学)

   なお、神戸では,Techno-Ocean2010の企画として水中ロボコン(平成221016日(土))を計画している。

※水中ロボフェスに関する情報は以下のURLでご覧ください。
   http://aquarobo.com/kobe09/index.htm

 

   OCEANS国際会議の開催予定  

 

YEAR

OCEANS

North America

OCEANS

Europe

OCEANS

Asia Pacific

2009

10.26-29 

Biloxi , Mississippi

5.11-15 

Bremen , Germany

 

2010

11.19-24 

Seattle , Washington

 

5.24-28

Sydney , Australia

2011

9.19-23  

Waikoloa , Hawaii

6.6-10   

Santander , Spain

 

2012

10.15-19

     Hamptonroads , Virginia

 

5.21-25

   Yeosu, Korea **

* 2010年には、我が国ではTechno-Ocean 20101014日−16日に神戸で開催される。

**韓国の麗水(Yeosu)で国際海洋博覧会が開催される予定で、それに合わせて開催。

 

 

 

編集メモ
 昨年は日本支部創立20周年にあたりました。MTSの米国以外の支部としては大変長い歴史があることになります。今後とも積極的な活動展開と会員拡大によろしくご協力下さい。なお、本Newsletterは、MTS日本支部会員(本部に登録されている会員)のほか、支部メールリストにアドレスが登録されている元会員等、関係者にも配信しています。