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2022年10月7日

第256号

8月の第二海堡見学会に続き、10月5日に「横浜港周辺見学会」を実施いたしました。当日は、午前にハマウィング(横浜市風力発電所)を見学し、午後は帆船日本丸と横浜みなと博物館を見学いたしました。当日ご案内をいただいた皆様、見学会に参加いただいた皆様に改めてお礼申し上げます。なお、帆船日本丸では現在クラウドファンディングが実施されています(一般情報7)。当会では今後も、海洋に関連する見学会を実施していく予定です。


=======  目  次  ======= 

《一般情報》
1.再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定と有望な区域等の整理
2.日鉄エンジ・清水建設共同企業体、石狩湾新港洋上風力発電所新設工事を受注
3.清水建設、SEP船「BLUE WIND」が完成
4.五洋建設、室蘭製作所新工場(洋上風力発電建設にも対応)が完成
5.マルハニチロ、ブルーボンドを発行
6.東京ガス等、洋上風力事業性向上に資する高精度風況予測ツール開発に着手
7.帆船日本丸、船体の維持修繕等でクラウドファンディング
8.英国海軍、機雷対策にAUV「REMUS 100」最新モデルを3機購入
9.Siemens Gamesa社、台湾工場の生産能力を大幅拡張


《海産研関係情報》
1.会報等「編集委員会」委員の募集について

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《一般情報》

1.再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定と有望な区域等の整理

 9月30日、経済産業省及び国土交通省は、「長崎県西海市江島沖」、「新潟県村上市及び胎内市沖」及び「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖」を再エネ海域利用法に基づく促進区域として指定した。また、今後の促進区域の指定に向けて、「有望な区域」に「千葉県九十九里沖」を追加し計5区域、「一定の準備段階に進んでいる区域」に「富山県東部沖(入善町及び朝日町沖)」を追加して11区域として整理した。
https://www.meti.go.jp/press/2022/09/20220930004/20220930004.html


2.日鉄エンジ・清水建設共同企業体、石狩湾新港洋上風力発電所新設工事を受注

 日鉄エンジニアリング(株)と清水建設(株)による共同企業体は、(同)グリーンパワー石狩より、石狩湾新港洋上風力発電所の新設工事を受注し、基礎製作並びに現地海域での工事に着手したことを9月9日に発表した。同工事は、(株)グリーンパワーインベストメントが2007年より事業開発を進め、日本初の8MW大型風車を採用したプロジェクトで、日鉄エンジニアリングが風車基礎構造の設計・製作及び洋上据付を、清水建設が風車架設及び海底ケーブル敷設を担当するとしている。風車の基礎構造はジャケット式が採用され、2022年2月に、ジャケット式基礎として国内初のウィンドファーム認証を取得している。現地海域でのジャケット式基礎の据付は、来年実施予定とされている。
https://www.eng.nipponsteel.com/news/2022/20220909.html


3.清水建設、SEP船「BLUE WIND」が完成

 清水建設(株)は、10月6日、ジャパン マリンユナイテッド(株)に建造を発注した世界最大級の搭載能力及びクレーン性能を備えた自航式SEP船の完成と、「BLUEWIND」と命名したことを発表した。BLUE WIND(全幅50m、全長142m、総トン数28,000t、クレーンの最大揚重能力は2,500t、最高揚重高さ158m)は、最大で8MW風車なら7基、12MWなら3基分の全部材を一度にフルサイズで一括搭載が可能とされている。現場での稼働は23年3月からで、富山入善町、北海道石狩湾での施工が予定されている。
https://www.shimz.co.jp/company/about/news-release/2022/2022046.html


4.五洋建設、室蘭製作所新工場(洋上風力発電建設にも対応)が完成

 10月6日、五洋建設は、建設を進めていた室蘭製作所新工場が完成したことを発表した。新工場では、従来の橋梁や鉄骨等の製作に加え、洋上風力発電の建設に用いられる風車の基礎やトランジッションピース、風車のタワーやブレードの架台等、様々な仮設鋼構造物の製作工場となるとしている。また、新工場は、工場と事務所で使う電力を全て再生可能エネルギーでまかなう「再エネ100%工場」で、太陽光発電を主力に、燃料電池を用いて水素発電を行うとしている。
https://www.penta-ocean.co.jp/news/2022/221006.html


5.マルハニチロ、ブルーボンドを発行

 9月29日、マルハニチロ(株)は、国内市場における公募形式によるブルーボンド(第1回無担保社債)の発行予定を発表した。ブルーボンドとは海洋保護等に係る事業資金を調達する債券であり、この度の発行は国内初としている。予定として、発行年限5年、発行額50億円・発行時期10月下旬とし、資金使途として、環境持続型の漁業・養殖事業を掲げている。

https://www.maruha-nichiro.co.jp/corporate/news_center/news_topics/20220929_03_bluebond_issuance.jp.pdf


6.東京ガス等、洋上風力事業性向上に資する高精度風況予測ツール開発に着手

 東京ガス(株)、九州大学、ジャパン・リニューアブル・エナジー(株)は、洋上風力発電の風車ウエイク現象を高精度に再現し、設備利用率向上と故障率低減を図り、発電コスト低減に寄与するツールの開発を開始することを10月3日に発表した。開発期間は2022年10月~2025年3月となっている。社会実装時の効果として、風車の最適配置設計や適切な運転制御により、洋上風力発電所1サイトあたり20年間で数十億円~数百億円になるとしている。同開発は、JSTが公募する「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)産学共同(本格型)」に採択されたもので、昨年度に続き2期連続の公募採択となっている。
https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20221003-01.html


7.帆船日本丸、船体の維持修繕等でクラウドファンディング

 9月21日、横浜市港湾局賑わい振興課と公益財団法人帆船日本丸記念財団は、帆船日本丸について、船体の維持修繕等でクラウドファンディングを実施することを発表した。帆船日本丸は 1930年に建造された練習帆船として、多くの船員養成による海運業への貢献、わが国の造船技術史上貴重であること、航海日誌や無線日誌等の記録類が多く残っていることが評価され、2017年9月に国の重要文化財に指定されている。重要文化財指定5周年にあたり帆船日本丸の指定管理者「帆船日本丸記念財団」がクラウドファンディングにより広く寄附金を募り、損傷の激しい無線日誌の修復及び船体の維持修繕を目指すとしている。第1目標金額は300万円、寄附募集期間は11月18日(金)23 時までとなっている。

https://www.nippon-maru.or.jp/wp-content/uploads/2022/09/b3ad89552b1818ddbbf90a4019909f04.pdf


8.英国海軍、機雷対策にAUV「REMUS 100」最新モデルを3機購入

 米国の造船会社HII社は、9月21日付のニュースリリースで、英国海軍にAUV「REMUS 100」の最新モデルを3機納入したことを発表した。英国海軍では機雷対策として、2002年に初めて2基のREMUS 100(現在も稼働中)を購入して以来、約20年間にわたりREMUSシリーズを採用し続けており、今回納入された3機を加えることで機雷対策能力を更に強化している。なお、HII社は、Kongsberg Maritime社の子会社でREMUSシリーズを開発したHydroid社を2020年4月に買収しており、Kongsberg Maritime社とは海軍分野へのサービス展開に関して戦略的提携を結んでいる。

https://hii.com/news/united-kingdom-royal-navy-acquires-remus-100-unmanned-underwater-vehicle/

https://hii.com/news/huntington-ingalls-industries-to-acquire-hydroid-and-establish-strategic-alliance-with-kongsberg-maritime/


9.Siemens Gamesa社、台湾工場の生産能力を大幅拡張

 Siemens Gamesa社は、9月21日付のニュースリリースで、台湾・台中市に立地している風車製造工場の大幅拡張に着工したと発表した。工場拡張により、敷地面積は現在の3倍以上の90,000平方メートルになり、従業員数も3倍以上となる。新たな工場施設では、2024年の第2四半期に同社製の14MW風車「SG 14-222 DD」の製造組立も行なう予定。また、工場で取り扱う10,000点を超える部品は台湾企業から調達する予定で、台湾経済に大きな波及効果が期待される。同社はこの度の生産能力強化は、台湾のみならずアジア太平洋全域のプロジェクトに風車を供給することを目的としているとのこと。

https://www.siemensgamesa.com/en-int/newsroom/2022/09/092122-siemens-gamesa-press-release-taiwan-offshore-nacelle-manufacture


《海産研関係情報》

1.会報等「編集委員会」委員の募集について

 当会では、本年度より会報の編集について「編集委員会」を発足したいと考えております。会報の編集について会員の皆様にご参加をいただき、記事の選択の幅を広げるとともに、会員参加型の誌面構成も追求したいと存じます。編集委員会は6名程度(類似の業種の方が多かった場合には、事務局で調整させていただくことがありま
す。)、会合は年3回程度(webも含む)と想定しております。つきましては、会員の
皆様よりご応募をいただければと考えております。10月末日までに事務局宛にご連絡
をお願いいたします。会員間の交流も図れる良い機会になるかと存じます。積極的な
ご応募をお待ちしております。e-mail:rioe@rioe.or.jp

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