第302号
新年、明けましておめでとうございます。本年最初の海産研e-mail通信をお届けいたします。2026年は午年にあたり、物事が力強く前進し、大きな飛躍が期待される年とされています。本年も、産学官の連携のもと海洋産業のさらなる発展が進むことを願うとともに、当協会としても関係各界をつなぐ役割を果たすべく、引き続き尽力してまいりたいと存じます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
======= 目 次 =======
《一般情報》
1.再エネ海域利用法改正法関連政令が閣議決定
2.洋上風力、青森県沖日本海(南側)及び山形県遊佐町沖公募占用計画を認定
3.国交省、津波・高潮対策の水門・陸閘等現場操作ハンドブックを公表
4.川崎重工、世界最大の液化水素運搬船の造船契約を締結
5.国内初の浮体式洋上ウィンドファーム、五島で商用運転開始
6.JFEエンジ、洋上風力向け国産モノパイル等の製造・輸送を受注
7.商船三井、海底送電ケーブル接続船・埋設船の基本設計承認(AiP)を取得
8.米政府、国内の全洋上風発プロジェクトのリース契約を一時停止
9.住友商事、英国政府から洋上風力発電開発許認可を取得
《海産研関係情報》
1.2/9、第434回海洋産業定例研究会、東大生研DLXデザインラボと共催
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《一般情報》
1.再エネ海域利用法改正法関連政令が閣議決定
12月23日、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」及び「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令」が閣議決定された。これにより、第217回国会において成立した「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律」の施行期日が2026年4月1日と定められた。また、公募占用計画に記載すべき情報の管理に係る海域の上空及び海底の区域並びに設置禁止の例外となる海洋再生可能エネルギー源を電気に変換する設備等についても定められた。
https://www.meti.go.jp/press/2025/12/20251223002/20251223002.html
2.洋上風力、青森県沖日本海(南側)及び山形県遊佐町沖の公募占用計画を認定
経済産業省及び国土交通省は、海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域である「青森県沖日本海(南側)」及び「山形県遊佐町沖」について、公募により選定された事業者から提出された各公募占用計画を認定したことを12月16日に発表した。事業者は、青森県沖は「つがるオフショアエナジー共同体」、山形県遊佐町沖は「山形遊佐洋上風力合同会社」が選定されており、占用の期間は令和37年(2055年)12月15日までとなっている。
https://www.mlit.go.jp/report/press/port06_hh_000322.html
3.国交省、津波・高潮対策の水門・陸閘等現場操作ハンドブックを公表
国土交通省は12月23日、津波・高潮発生時における水門・陸閘等について安全で確実な操作を推進するための「津波・高潮対策における水門・陸閘等の現場操作ハンドブック」及び改訂版ガイドラインを公表した。今回の公表は、東日本大震災での教訓を踏まえ、現場操作員が安全・迅速に水門等を操作するための基本事項やチェックリストを整理したもので、全国の海岸管理者・関係者への周知を進めるとしている。
https://www.mlit.go.jp/report/press/port07_hh_000255.html
4.川崎重工、世界最大の液化水素運搬船の造船契約を締結
川崎重工業(株)と日本水素エネルギー(株)は、1月6日、世界最大となる40,000m³型の液化水素運搬船の造船契約を締結したと発表した。同船は香川県坂出市の川崎重工坂出工場で建造され、NEDOのグリーンイノベーション基金事業「液化水素サプライチェーンの商用化実証」として、2030年度までに液化水素の荷役・輸送実証を行う予定としている。
https://www.khi.co.jp/pressrelease/news_260106-1.pdf
5.国内初の浮体式洋上ウィンドファーム、五島で商用運転開始
五島フローティングウィンドファーム合同会社は1月5日、国内初の複数基設置による浮体式洋上風力発電所「五島洋上ウィンドファーム」(16.8MW)が商用運転を開始したと発表した。同合同会社は、戸田建設(株)が代表企業を務める他、ENEOSリニューアブル・エナジー(株)、大阪ガス(株)、(株)INPEX、関西電力(株)、中部電力(株)が参画している。同ウィンドファームは、再エネ海域利用法に基づく認定を受けた国内第1号案件で、戸田建設が設計・施工を行ったハイブリッドスパー型浮体を採用している。発電した電力は地域の小売電力会社に優先供給され、再エネ普及と地域の持続可能な暮らしに貢献するとしている。
https://www.toda.co.jp/news/2026/20260105_006181.html
6.JFEエンジ、洋上風力向け国産モノパイル等の製造・輸送を受注
JFEエンジニアリング(株)は12月26日、秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖の洋上風力発電事業向けに、モノパイル式基礎及びトランジションピースの製造・輸送業務を鹿島建設(株)から受注したことを発表した。同案件は再エネ海域利用法に基づく公募選定事業の中で最も早期の運転開始が予定されており、国産モノパイルの採用として国内初の案件となる。岡山県笠岡市のJFEエンジニアリングの製作所が製造拠点となる。
https://www.jfe-eng.co.jp/news/2025/20251226.html
7.商船三井、海底送電ケーブル接続船・埋設船の基本設計承認(AiP)を取得
(株)商船三井は12月24日、海底送電ケーブルの接続船及び埋設船について、(一財)日本海事協会(ClassNK)から基本設計承認(AiP)を取得したと発表した。同社は、NEDO事業の下、住友電気工業(株)、古河電気工業(株)、日本郵船(株)と共同で新型ケーブル敷設船関連技術を開発しており、その成果の一つにこのAiP取得を位置付けている。
https://www.mol.co.jp/pr/2025/25091.html
8.米政府、国内の全洋上風発プロジェクトのリース契約を一時停止
米国内務省(DOI:Department of the Interior)は、12月22日付のプレスリリースで、米国で建設中の全ての大規模洋上風力発電プロジェクトのリース契約を「国家安全保障上のリスク」を理由に即時一時停止すると発表した。一時停止の対象となるプロジェクトは下記の通り。
・Vineyard Wind 1 (マサチューセッツ州沖)
・Revolution Wind (ロードアイランド州及びコネチカット州沖)
・Coastal Virginia Offshore Wind (バージニア州沖)
・Sunrise Wind (ニューヨーク州沖)
・Empire Wind 1 (ニューヨーク州沖)
同リリースによると、政府の非機密報告書では、巨大なタービンブレードの動きと反射率の高いタワーが「クラッター」と呼ばれるレーダー干渉を引き起こすことが報告されているとのこと。なお、停止期間については記載されていない。
9.住友商事、英国政府から洋上風力発電開発許認可を取得
住友商事(株)は2025年12月17日付のプレスリリースで、同社が共同出資する事業会社FIVE ESTUARIES OFFSHORE WIND FARM LIMITEDを通じて英国における洋上風力発電事業Five Estuariesの開発許認可を取得したことを公表した。同プロジェクトの最大発電設備容量は1,080MWで、今後は英国政府が定めた制度に基づく差額決済契約の獲得を目指して入札に参加し、最終投資決定後は2030年以降の発電開始を目指すとのこと。
https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/news/release/2025/group/20400
《海産研関係情報》
1.2/9、第434回海洋産業定例研究会、東大生研DLXデザインラボと共催
2月9日午後、第434回海洋産業定例研究会を東京大学生産技術研究所DLXデザインラボとの共催で東京大学生産技術研究所にて開催する。「海洋技術や社会問題を皆で考える デザイン主導の市民科学アプローチ」(東京大学生産技術研究所 DLX Design Lab ベニントン研究室 助教 左右田智美氏)、「自律無人プラットフォームの連携による海洋探査システム」(東京大学生産技術研究所 准教授 巻俊宏氏)の2件の話題提供の他、展示品見学、懇親会も予定している。参加費は、海産研会員・教育研究機関・官公庁・自治体・団体等に所属の方=無料、非会員(民間企業等に所属の方)=11,000円(消費税込み)/人。なお、懇親会参加費は別途2,000円。聴講希望の方は、2月2日(月)正午までに以下のURL内のリンクよりお申し込みください。
参加申込フォーム
https://forms.cloud.microsoft/r/LLZtKsQqJC
詳細はこちら
https://www.rioe.or.jp/seminar/434-20260209/