第305号
2026年度最初のメルマガです。厳しい冬もやっと終わりましたが、花粉症の季節になりました。皆様はいかがでしょうか。事務局もかなりの人数が悩まされています。当協会のあり方、仕事の進め方について、見直しを始めています。皆様からもご意見、アイデアがあれば、是非お寄せください。
======= 目 次 =======
《一般情報》
1.エネ庁・国交省、洋上風力合同会議第43回を開催
2.日本郵船等、洋上浮体型データセンターの実証実験を開始
3.商船三井・日立、中古船改造浮体式データセンター共同開発で合意
4.石狩湾新港管理組合・東洋建設、自航式ケーブル敷設船の母港化で協定締結
5.住商・川汽・NYK、シンガポールでのアンモニア燃料供給船でMoUを締結
6.日本郵船と北海道電力、船上CO2回収システム実証で基本合意
7.JFEスチール・東洋建設、カルシア改質土を用いた干潟造成実証実験開始
8.5/11、東大浮体式洋上風力エネルギーと関連技術国際連携研究機構設立記念シンポ
9.韓国、2026年上期に洋上風力1.8GWの大規模競争入札を実施
10.米政府、ノースカロライナ及びニューヨーク沖の洋上風力発電事業を終了
《海産研関係情報》
1.4/22-24、SEA JAPAN2026併設Offshore Port Techに参加
2.第437回海洋産業定例研究会(4月13日開催)のご案内
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《一般情報》
1.エネ庁・国交省、洋上風力合同会議第43回を開催
3月26日、経済産業省と国土交通省は、洋上風力に関する合同会議(「総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会洋上風力促進ワーキンググループ」 「交通政策審議会港湾分科会環境部会洋上風力促進小委員会」 合同会議)(第43回)を開催した。議題は、促進区域指定ガイドライン及びセントラル方式運用方針の改訂案等についてとなっている。資料として、各ガイドラインの改定案素案に加え、発電設備と船舶との離隔距離確保に関する事務連絡、五島洋上ウィンドファームの商用運転開始等が公表されている。
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saisei_kano/yojo_furyoku/043.html
2.日本郵船等、洋上浮体型データセンターの実証実験を開始
日本郵船(株)、(株)NTTファシリティーズ、(株)ユーラスエナジーホールディングス、(株)三菱UFJ銀行、横浜市は、横浜港大さん橋ふ頭にて再生可能エネルギー100%で運用する洋上浮体型データセンターの実証実験を、3月25日に開始した。同実証実験は、浮体上にコンテナ型データセンターや太陽光発電、蓄電池を設置し、再エネのみでの運用を検証する世界初の試みである。同プロジェクトでは、年度末までを目処に、塩害や振動に対する稼働安定性やエネルギーマネジメント等、実用化に向けた検証を行うとしている。
https://www.nyk.com/news/2026/20260325_02.html
3.商船三井・日立、中古船改造浮体式データセンター共同開発で合意
(株)商船三井、(株)日立製作所、(株)日立システムズの3社は、3月30日、中古船を改造した浮体式データセンター(FDC:Floating Data Center)の開発・運用・商用化に向けた基本合意書を締結したことを発表した。同プロジェクトは、生成AIの普及で急増するデータセンター需要に対し、用地確保が不要で短工期、かつ移設可能なデジタルインフラを提供するとしている。同FDCは既存の船体を再利用することで環境負荷やコストを抑えられる他、海水等を活用した効率的な水冷システムの導入が可能であるとしている。3社は2027年以降の稼働開始を見据え、日本や米国等で需要検証や事業化に向けた検討を進めていく方針としている。
https://www.mol.co.jp/pr/2026/26022.html
4.石狩湾新港管理組合・東洋建設、自航式ケーブル敷設船の母港化で協定締結
石狩湾新港管理組合と東洋建設(株)は、3月30日、東洋建設が建造する国内最大級の自航式ケーブル敷設船の母港を石狩湾新港とすることに関して協定を締結した。10月1日より同港を母港として長期利用することにより、港湾の活性化と洋上風力事業の円滑化、地域産業の振興を目指す。同協定の期間は3年間で、同組合は岸壁使用の調整に努め、東洋建設は資機材等の調達を通じて地域経済の発展に貢献するとしている。
https://www.toyo-const.co.jp/topics/generalnews-26428
5.住商・川汽・NYK、シンガポールでのアンモニア燃料供給船でMoUを締結
住友商事(株)、川崎汽船(株)、日本郵船グループのNYK Bulkship (Asia) Pte. Ltd.は、3月17日、シンガポールでの導入を想定した新造アンモニア燃料供給船に関する基本設計(FEED)の共同実施と、その保有形態の検討に向けた覚書(MoU)を締結した。この協業は、脱炭素型舶用燃料の世界的ハブを目指すシンガポールにおいて、強固なアンモニアサプライチェーンの構築を推進するものである。同プロジェクトは、シンガポール海事港湾庁(MPA)及び同国のエネルギー市場監督庁(EMA)が主導するアンモニアバリューチェーンの構築を支援するものである。3社は今後、同船の基本設計や安全性、運航要件に加え、同国市場に適した事業スキームや保有モデルの構築について共同で検討を進めていくとしている。
https://www.kline.co.jp/ja/news/energy_business_strategy/energy_business_strategy-20260317.html
6.日本郵船と北海道電力、船上CO2回収システム実証で基本合意
日本郵船(株)と北海道電力(株)は、3月23日、苫小牧での船上CO2回収システム(OCCS:Onboard Carbon Capture and Storage system)実証事業に向けた基本合意書を締結したことを発表した。同実証事業は、航行中の船舶から排出されるCO2を回収・液化・貯蔵するOCCSの社会実装を目指すもので、実証には日本郵船が保有し北海道電力向けに運航する石炭専用船が用いられる予定で、2028年度までの3年間で機器の設計や運用、回収されたCO2の適切な陸揚げ方法や有効利用が検討される。
https://www.hepco.co.jp/info/2025/1253044_2068.html
7.JFEスチール・東洋建設、カルシア改質土を用いた干潟造成実証実験開始
JFEスチール(株)は東洋建設(株)と連携し、4月1日より兵庫県尼崎西宮芦屋港丸島地区にて、干潟造成によるブルーカーボン生態系の再生・創出に向けた実証実験を開始すると発表した。同実証実験は、処分が課題の浚渫粘性土を有効利用し、カーボンニュートラルに資する技術開発を行うものである。同プロジェクトでは、セメントの代わりに鉄鋼副産物を用いたカルシア改質材を適用し、CO2発生量を抑制する。また、潜堤材にカルシア人工石、補強材に竹材を使用する等、資源循環に配慮した設計となっている。今後は大学と連携し、生物多様性等の効果発現を確認していく方針である。
https://www.jfe-steel.co.jp/release/2026/03/260330-1.html
8.5/11、東大浮体式洋上風力エネルギーと関連技術国際連携研究機構設立記念シンポ
東京大学は、5月11日に「東京大学 浮体式洋上風力エネルギーと関連技術国際連携研究機構(UT-FloWIND)設立記念シンポジウム」を開催する。同機構は、2025年10月1日に設立された。台風等が襲うアジア太平洋地域の厳しい風況・海況環境下でも、効率的かつ安定的に長期間稼働可能な浮体式洋上風力発電システム(日本モデル)の実現と、この分野をリードする高度専門人材の育成を予定している。シンポジウムでは、機構についての概要とビジョン、活動の柱に関する講演の他、産学官連携・国際連携・高度人材育成をテーマとしたパネルディスカッション等が予定されている。開催は東京大学 伊藤国際学術研究センターでの対面とオンライン配信のハイブリッド形式で行われ、参加費は無料(ネットワーキングは1,000円)である。参加は以下のサイトより申込が可能となっている。
https://fwind.k.u-tokyo.ac.jp/lp/
9.韓国、2026年上期に洋上風力1.8GWの大規模競争入札を実施
韓国政府は、3月30日付のニュースリリースで、2026年上期に実施する洋上風力発電の競争入札を発表した。総規模は約1.8GWで、内訳は着床式洋上風力が約1.4GW、浮体式洋上風力が約0.4GWとなる。また、洋上風力発電の国際的なLCOE(均等化発電原価)、CAPEX(設備投資額)の推移や技術開発の動向等を総合的に考慮して、kWhあたりの入札上限価格を着床式で171.229ウォン/kWh(約18.0円)、浮体式で175.100ウォン/kWh(約18.5円)に設定している。
https://me.go.kr/eng/web/board/read.do?menuId=461&boardMasterId=522&boardId=1854570
10.米政府、ノースカロライナ及びニューヨーク沖の洋上風力発電事業を終了
米国政府は、3月23日付のニュースリリースで、仏・TotalEnergies社が保有していたノースカロライナ州沖およびニューヨーク沖の洋上風力発電のリースを同社合意のもと終了させると発表した。TotalEnergies社は、洋上風力関連資産の価値に相当する約10億ドルを、米国内の石油・天然ガスおよびLNG事業に再投資し、今後米国で新たな洋上風力開発を行わないことも約束したとのこと。米政府はこれに対し、洋上風力リース取得費用を上限に全額補償する。
https://www.doi.gov/pressreleases/interior-and-totalenergies-agree-end-offshore-wind-projects-lowering-costs-american
《海産研関係情報》
1.4/22-24、SEA JAPAN2026併設Offshore Port Techに参加
4月22日から24日まで、東京ビッグサイトで開催されるSEA JAPAN 2026併設のOffshore Port Techに当協会も参加します。展示は、西館4階の西3ホールの3A-08という場所になります。出展会員は、22日いであ、カナデビア、日本無線、23日いであ、五洋建設、24日いであ、大林組、三洋テクノマリンの予定です。セミナーとしては、23日10時30分から12時まで西3ホール(展示のすぐそばになります。)において「洋上風力と漁業、ともに開く未来」と題したミニシンポジウム(事前申し込みが必要となります)を開くほか、いずれも西館1階のプレゼンテーションルームAにおいて11時20分から50分まで「ECOWINDの活動について」(講師:井上義博ECOWIND事務局長)、14時40分から15時10分まで「TLP型ハイブリッド浮体式洋上風車支持構造物の開発」(講師:三城健一大林組生産技術本部設計第2部副部長)を開催します。是非、お立ちよりくださるようお願いいたします。
https://www.seajapan.ne.jp/
2.第437回海洋産業定例研究会(4月13日開催)のご案内
当協会は、4月13日に第437回海洋産業定例研究会を会場(虎ノ門周辺会議室)とオンラインのハイブリッド形式で開催いたします。今回は「風力発電事業 -サプライチェーンに関する課題と提言」をテーマに、海洋産業タスクフォース運営委員会委員長の石川寛樹氏や(株)IHIの伊東章雄氏他、同タスクフォースの委員の皆様に、洋上風力発電事業のサプライチェーンに関する課題や提言についてお話しいただく予定です。参加費は当協会会員や官公庁、教育研究機関等の方は無料で、非会員(民間企業等)は11,000円(税込)となります。聴講をご希望の方は、4月9日15時までに以下のフォームよりお申し込みください。
https://forms.gle/YrrhmnjS7W2tfJNM8