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情報サービス
INFORMATION SERVICE

2023年8月10日

第269号

海洋情報に関する地理情報システム「海しる」をご存じでしょうか。「海しる」は、内閣府総合海洋政策推進事務局及び海上保安庁により運営され、誰でもインターネットで利用でき、様々な用途で利用されています。現在、全国の小中学・高校の生徒を対象に「海しる自由研究コンテスト」が実施されています。詳しくは、本e-mail通信内の記事をご参照ください。全国の海に関心のある生徒さんからの、たくさんの応募をお待ちしております。


=======  目  次  =======  

《一般情報》
1.2023年「海の日」内閣総理大臣メッセージ
2.港湾空港技術研究所・GPI、気象海象特性に関する共同研究に調印
3.パワーエックス・室蘭市、電気運搬船・蓄電池利活用等で包括連携協定締結
4.東京海洋大学・ヴィーナ・エナジー、洋上風力で共同研究
5.NEC、沖縄本島と石垣島、宮古島と久米島を結ぶ光海底ケーブルの建設を完了
6.関電、スペインビルバオ港沖での浮体式洋上風力実証プロジェクトへ参画
7.東洋建設、TLP方式浮体式洋上風力発電の実証試験事業を実施
8.10/19-20、海洋深層水利用学会が佐渡で全国大会を開催
9.米政府、中央大西洋に3カ所の洋上風力発電開発区域を選定
10.英独間を結ぶ初の国際連系送電線プロジェクトの建設工事が開始


《海産研関係情報》
1.当協会事務局、8月14日(月)~16日(水)夏季休業
2.小中高生対象、海しる(海洋状況表示システム)を使った自由研究作品を募集

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《一般情報》


1.2023年「海の日」内閣総理大臣メッセージ

 国民の祝日である「海の日」に際し、海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う日として、平成20年度より、総合海洋政策本部長である内閣総理大臣からメッセージが出されている。本年は7月17日(月)に、メッセージが公表された。第4期海洋基本計画、洋上風力発電のEEZへの拡大に向けた法整備、国産化に向けた技術開発、CCSの事業開始に向けた環境整備、海洋保護区の設定、北極域研究船等について触れている。
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/discourse/20230717uminohi.html


2.港湾空港技術研究所・GPI、気象海象特性に関する共同研究に調印

 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所(PARI)と(株)グリーンパワーインベストメント(GPI)は、「風力発電建設時に得られる海洋環境情報に関する共同研究」の協定を締結し、2023年8月4日調印式を行った。協定では、PARIとGPIが持つ情報の一部を共有し、洋上風力発電施設の設計、建設、運用時に重要な大気海洋現象、風力発電施設の荷重評価といった科学的研究課題に取り組み、洋上風力発電施設の普及拡大への貢献を目的とするとしている。
https://www.pari.go.jp/PDF/GPI-PARI_PressFinal.pdf


3.パワーエックス・室蘭市、電気運搬船・蓄電池利活用等で包括連携協定締結

 (株)パワーエックスは、北海道室蘭市と、電気運搬船及び蓄電池の利活用を通じた室蘭港でのカーボンニュートラルポートの形成に向け、7月12日に連携協定を締結したことを発表した。主な協定の内容として、室蘭港の北海道における拠点港の一つとしての利用検討、室蘭市が進める洋上風力関連産業と電気運搬船の開発の相互協力検討、室蘭港臨海部での再エネ活用、カーボンニュートラルポートの形成、新産業創出、災害時の電力確保等の地域のレジリエンス向上に関する取り組み等の検討となっている。
https://power-x.jp/ja/news/press/6313/


4.東京海洋大学・ヴィーナ・エナジー、洋上風力で共同研究

 東京海洋大学とヴィーナ・エナジーグループ会社である日本風力エネルギー(株)は、共同研究契約を締結し、日本における洋上風力発電の発展のため、日本沿岸及び海域の状況に応じた課題解決手法の開発を進めている。2023年の共同研究では、日本沿岸や海域状況、更には波浪特性や海洋環境等、日本特有の課題に対する解決手法を包括的に研究、評価していくことを、7月27日に発表した。
https://www.kaiyodai.ac.jp/upload-file/9fa79b35696b28d4bbff71482981c4ca6fbef7e9.pdf


5.NEC、沖縄本島と石垣島、宮古島と久米島を結ぶ光海底ケーブルの建設を完了

 日本電気(株)は、7月13日、2022年2月より建設を進めてきた沖縄本島と石垣島、宮古島と久米島を結ぶ光海底ケーブルの建設を完了し、沖縄セルラー電話(株)に引き渡したことを発表した。同ケーブルの総延長距離約720kmで、最新の伝送方式を採用しており、沖縄の離島エリアにおける生活や産業など様々な場面での5Gの普及にともなうデータ通信需要の拡大に対応するとしている。
https://jpn.nec.com/press/202307/20230713_01.html


6.関電、スペインビルバオ港沖での浮体式洋上風力実証プロジェクトへ参画

 関西電力(株)は、Saitec Offshore Technologies社とRWE Renewables社がスペイン北部ビルバオ港にて共同で実施している、バージ型浮体式洋上風力発電設備の実証プロジェクト(DemoSATH プロジェクト)に参画することを、8月1日に発表した。同実証プロジェクトはビルバオ港にて2MWの風車1基を備えた浮体設備を建設し、沖合約3㎞の実証サイトまで曳航した後、運転を開始(2023年中を予定)し、その後、約2年間の実証試験を行うとしている。
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20230801_1j.pdf


7.東洋建設、TLP方式浮体式洋上風力発電の実証試験事業を実施

 東洋建設(株)は、TLP方式の浮体式洋上風力発電の実証試験事業で、北海道石狩湾にて国内初となる繰返し荷重を用いた杭の引抜き実験を実施したことを、8月7日に発表した。同実験は、NEDOのグリーンイノベーション基金事業の一環である「TLP 方式による浮体式洋上風力発電低コスト化技術検証事業」(東洋建設(株)、三井海洋開発(株)、古河電気工業(株)、(株)JERA)のうち、同社が担当する係留基礎の現地実証実験となっている。
https://www.toyo-const.co.jp/topics/technicalnews-18396


8.10/19-20、海洋深層水利用学会が佐渡で全国大会を開催

 海洋深層水利用学会は、第27回海洋深層水利用学会全国大会「海洋深層水2023佐渡大会」を10月19日、20日、佐渡市で開催する。研究発表の他、見学会が開催される。また、関連イベントとして、学会内の委員会が主催する全国利用者懇談会、出前勉強会(児童向け、一般向け)の開催も予定されている。研究発表申込み締切りは9月1日、大会参加申込み締切りは10月13日となっている。
http://www.dowas.net/information/2023_taikai/index.html

9.米政府、中央大西洋に3カ所の洋上風力発電開発区域を選定

 米国内務省海洋エネルギー管理局(BOEM)は、7月31日付のニュースリリースで、デラウェア州、メリーランド州、バージニア州の沖合の計3カ所を、洋上風力発電開発区域(WEA:Wind Energy Areas)として最終選定したことを発表した。これらWEAの合計面積は約356,550エーカー(約1,440平方キロメートル)で、順調に開発された場合、4~8GWの再生可能エネルギーが供給される見込みとのこと。
https://www.boem.gov/newsroom/press-releases/boem-finalizes-wind-energy-areas-central-atlantic


10.英独間を結ぶ初の国際連系送電線プロジェクトの建設工事が開始

 英国とドイツを結ぶ初の国際連系送電線プロジェクト「NeuConnect」の事業会社は、7月19日付のニュースリリースで、24億ポンド(約4,300億円)規模の建設工事が進行中であることを発表した。同プロジェクトには、日本から関西電力(株)及び東京電力パワーグリッド(株)も参画しており、約725kmの陸上ケーブルと海底ケーブルを通じて英独両国間に最大1.4GWの電力を双方向で送電可能とのこと。現在、NeuConnectの主請負業者であるPrysmian Group及びSiemens Energyは英国で工事を開始しており、ドイツでも2024年初めに建設が開始し、2028 年までには稼働する予定。
https://neuconnect-interconnector.com/first-ever-uk-german-energy-link-moves-ahead-as-construction-starts-on-2-4bn-neuconnect-project/


《海産研関係情報》

1.当協会事務局、8月14日(月)~16日(水)夏季休業

 8月14日(月)~16日(水)まで、当協会事務所は夏季休業とさせていただきます。


2.小中高生対象、海しる(海洋状況表示システム)を使った自由研究作品を募集

 全国の小中学・高校の生徒を対象に「海しる自由研究コンテスト」(主催:内閣府総合海洋政策推進事務局、協力:海上保安庁、事務局:当協会)として、海しる(海洋状況表示システム)を使った自由研究作品を募集しています。募集期間は9月22日までとなっています。多くの応募をお待ちしておりますので、是非ご家族やお知り合いでご関心のありそうな方がいらっしゃいましたら、案内いただければ幸いです。
https://www.rioe.or.jp/lp/contest/




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